ごあいさつ





私たち中越パルプ工業グループは、1947年の創業以来、「愛され信頼される企業」を目指し、地域に根差した企業として、地域社会とともに成長を続けてまいりました。これからも永続的に発展していく企業を目指し、本業を通じて社会問題の解決に挑戦し、持続可能な未来の実現に貢献してまいります。


『ビジョン2030』『中期経営計画2025』

2030年に目指す姿を『ビジョン2030』とし、そのマイルストーンとして「既存事業の構造転換」と「森林資源を活用した環境投資・環境ビジネス推進」を柱に掲げた、2025年度を最終年度とする5ヶ年計画『中期経営計画2025』を策定し、企業価値のさらなる向上を目指して取り組んでいます。
「既存事業の構造転換」の取り組みでは、人口減少や電子媒体へのシフトなどの社会構造的要因によるグラフィック用紙を中心とした国内需要減退への対応として、グラフィック用紙を中心に生産していた生産設備を停機し、生産設備新設により家庭紙事業へ新規参入、早期の収益貢献を目指しています。
「森林資源を活用した環境投資・環境ビジネス推進」の取り組みでは、セルロース・ナノファイバー(CNF)の利用拡大として、農業分野への普及、化粧品原料向けの販売に加え、ゴム分野への展開に向けた取り組みなどを進めています。また、既存ボイラーの脱石炭などの取り組みにより、製造工程における化石燃料由来のCO2排出量を2030年度までに2013年度比50%削減することを目標としています。

資源循環型素材「紙」の新たな可能性の提案を通した『持続可能な社会の実現』

人類を含むすべての生物の存続基盤である地球は、地球温暖化や生態系システムの劣化、資源の浪費による危機に面しており、低炭素社会、自然共生社会、循環型社会を構築することにより『持続可能な社会の実現』が求められています。

森林は、樹木の成長に応じて適度な間伐を行うことが必要で、紙の原料となる木は、このような間伐材や植林木を使用しています。間伐することにより、樹木がお互いの成長を阻害する過密な状態になることを防ぎ、雨や強風の際に山崩れを防止するなど、紙づくりは再生可能な森林資源を利用しながら、地域の環境保全に貢献し続けています。
また、紙の原料となる木材が成長する過程で二酸化炭素を吸収することから、紙はカーボンニュートラル素材としても優れた特性を持っています。

紙の三大機能は、文字・情報を“記録する”、ものを“包む”、液体を“吸い取り、拭き取る”と言われ、約1800年前に発明され今日に至るまで確固たる地位を確立してきました。
昨今は、デジタル化の進行により文字・情報を“記録する”という機能を代替する媒体の出現により、その存在意義が問われています。
私たちは、新しい形の資源循環型素材「紙」の商機を生み出し、CO2排出量削減に努め2050年までのカーボンニュートラルを達成することにより、『持続可能な社会の実現』に貢献する企業として取り組んでまいります。
すべてのステークホルダーの皆さまには、より一層のご支援、ご鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

代表取締役社長 福本 亮治