COP10で人類が得た収穫

2010年11月15日(月)
1.生物交流フェアもありました 2~4.おりがみプロジェクトに竹紙とせんだいカラークラフトのおりがみセットを提供。ブースでは中パを宣伝してもらいました 3.ネットワークメンバーのEPO九州のご厚意により、中パの活動を宣伝 4.日本製紙連合会も出展。中パも応援に駆けつけました

1.生物交流フェアもありました 2~4.おりがみプロジェクトに竹紙とせんだいカラークラフトのおりがみセットを提供。ブースでは中パを宣伝してもらいました 3.ネットワークメンバーのEPO九州のご厚意により、中パの活動を宣伝 4.日本製紙連合会も出展。中パも応援に駆けつけました

今年の秋、名古屋でCOP10(国連生物多様性条約第10回締約国会議)という会議が開催されたのをご存じでしょうか。地球で暮らす全生物の未来にかかわる大切な会議です。主な議題と概要をご紹介しましょう。

①2010年以降の新たな生態系保全目標(愛知ターゲット)

「2020年までに生物多様性の損失を止めるために効果的で早急な行動を取る」に決まりました。「2020年までに少なくとも陸域の17%、海域の10%を保全する」といった具体的な数値も盛り込まれています。

②遺伝資源へのアクセスとその利用から生じる利益の公正かつ衡平な配分

動植物の遺伝資源を利用して利益を得ている国(主に先進国)と、遺伝資源の原産国(主に途上国)との間で、遺伝資源を持ち出す方法や、利益を配分するためのルールづくりが議論され、「名古屋議定書」として採択されました。

③SATOYAMAイニシアティブ

日本政府は、里山のように人と自然が共生する環境を保全するための技術や知恵を、各国と共有していく「SATOYAMAイニシアティブ」という考え方を提唱しました。会期中に維持・構築に取り組むプラットホームとして、「SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ」が発足しています。

このほかにも、日本は今後の10年を「国連生物多様性の10年」とすることを提唱しています。このように生物多様性の保全は、ますます重要さを増しています。みなさんも生物多様性について、学び、考えはじめてみませんか。

(社内報kami-cocoro 里山マイスターの「里山通信」vol.3を転載)

特定非営利活動法人里山保全再生ネットワーク

岩間 敏彦

特定非営利活動法人里山保全再生ネットワーク代表理事。本業(ライター・カメラマン等)で培った技能を生かして社会貢献をしたいと考え、里山保全を始めとする環境保護活動に参加してきた。現在は里山保全・再生に軸足を置きつつ、複数の環境NPOで代表理事・理事などを務める。